冷風機、スポットクーラー、冷風扇、移動式エアコン。
冷房機器にはいろいろな名前があります。

冷房機器、どれが良いの?
そう思って商品の説明を見ても、どれがどれやらよくわからない。
🔹 どれがどんな冷房なの?
🔹 それぞれ違いはあるの?
🔹 それとも、同じものの別の呼び名なの?
見れば見るほど、大混乱!💦
昨年スポットクーラーを買う前の筆者が、まさにそんな状態でした。
この記事では、混乱しがちな冷房機器の名前を、整理して解説します。
その後で、それぞれの特徴と選び方の説明もしています。
「”名前の説明”には興味はない!」
という方は、こちらまでジャンプ!👉 それぞれの特徴や使い方の違いはこちら
あなたの希望に合う冷房機器が、見つかりますように!
冷風機・冷風扇・スポットクーラーなど。似てる名前、違いは何?

…どれも同じに見えるけど?
いろんな名前で売られている冷房機器。
見た目だけだと、違いがわかりにくいですよね。
例えば、この2つの商品。
パッと見はそっくり。
でも、冷やす仕組みが全く違います。
使うのに向いている場面も違います。
(画像:楽天市場のリンク)
では、よく見かける「冷風機」とはどういうものなんでしょう?
「スポットクーラーと冷風扇」違いは”仕組み”。では冷風機は?
スポットクーラーとは。
壁掛けエアコンと同じ「冷媒式」の仕組みで空気を冷やすクーラー。
しっかり冷たい風が出る。
空気を冷やすときに出る熱をホースで排出するため、窓などからの排気が必要。
移動用エアコン、ポータブルクーラーと呼ばれることもある。
冷風扇とは。
水や氷の「気化熱」で風を冷たくするもの。
打ち水と同じ原理でひんやりした風が出る。
自然な冷たさの風が気持ち良い。
部屋の湿度が上がりやすい。
📝 2つの違いは、こちらでも説明しています。
>【スポットクーラーと冷風扇】仕組みと違い
では、冷風機とは?
実は、「冷風機」という冷房機器はありません。
冷房機器全般を「冷風機」と呼んでいるようです。
だから冷風機とは
・冷風扇やスポットクーラーなど、まとめてそう呼ぶ
・検索対策で説明文に入れられている場合もあり
ネット上では、いろいろな商品の説明などで、「冷風機」と書かれています。
ではこの「冷風機」という呼び名。
冷房メーカーの公式サイトの商品説明では、実際にどう使われているのか?
チェックしてみました。
冷房機器メーカー公式サイトでは、どう呼んでいる?
メーカーのホームページや公式オンラインストアで、それぞれの商品の呼び名をチェックしてみました。
メーカー名 | 商品型番と冷房の説明 型番(種類):公式サイトでの表記 |
ナカトミ | BCF-40L(冷風扇):冷風扇 MAC-20N(スポットクーラー):移動式エアコン |
アイリスオーヤマ | ISAC-0802-B(スポットクーラー):スポットクーラー IPA-2325S(スポットクーラー):ポータブルクーラー。移動用エアコン ICA-0302G(スポットクーラー):コンパクトスポットクーラー CTF-01D(冷風扇):冷風扇 |
山善(YAMAZEN) | MSA-Y18(スポットクーラー):小型スポットクーラー FCR-J401(冷風扇):冷風扇。公式ストアでは「冷風機」の表記 |
ハイセンス | HP AC-22F(スポットクーラー):スポットエアコン。移動式エアコン |
調べてみると、公式メーカーの商品説明には「冷風機」の表示はほぼありませんでした。
買いたい冷房機器が見つかり、その機種について調べたいときは、やはり公式メーカーのページをチェックするのが一番安心ですね。
では、通販サイトでは「冷風機」という呼び名はどう使われているのか、チェックしてみました。
通販サイトそれぞれで「冷風機」と検索してみると
大手通販サイト、定番のこちらの3つで「冷風機」と検索してみました。
・Amazon
・楽天市場
・Yahoo!ショッピング
「冷風機」の検索結果 | |
Amazon | 自動的に「扇風機」と検索ワードが変更され、扇風機が表示された。 「人気の冷風機」と検索すると、冷風扇が表示された > Amazon「人気の冷風機」検索結果 |
楽天市場 | 検索すると「冷風扇」が表示。 その中には、たまにスポットクーラーも混ざっている > 楽天市場「冷風機」検索結果 |
Yahoo!ショッピング | 検索すると「冷風扇」が表示。 その中には、たまにスポットクーラーも混ざっている > Yahoo!ショッピング「冷風機」検索結果 |
大手通販ショップで「冷風機」と検索して、一番驚いたのがAmazon。
理由は、自動的に「扇風機」と検索ワードが変更されたから。
検索ワードが「扇風機」と自動的に変更された理由は。
もしかしたらAmazonは、
・「冷風機」の定義が、「曖昧だ」と認識
・「冷風機」と検索する人が「扇風機」を買うことが多い
・「扇風機」の方が商品が多く売れやすい
と考えているのかも?(※筆者の想像です)
楽天市場で「冷風機」と入力し検索すると、気化式の冷風扇がズラッと出てきます。
でも、その中にたまにスポットクーラーも混ざっています。
Yahooショッピングで検索しても、楽天市場と同じ。
出てくるのはほとんどが冷風扇で、たまにスポットクーラーが混じっています。
「冷風機」と書いてある時のチェックポイント
上で紹介したように、大手通販サイトで「冷風機」と検索すると、仕組みが違う冷房機器が混ざって出てきます。
でも、多くは「冷風扇」が表示されるため、冷風扇を探している人には問題がなさそう。
(冷風扇とスポットクーラーの違いは、この下で紹介しています)
ここでは、「冷風機」と書いてある冷房機器の見分け方を紹介しています。
・スポットクーラー:壁掛けエアコンと同じ仕組みで空気を冷やす。
・冷風扇;水や氷で風を冷たくする。湿度が上がる。
▶︎ スポットクーラーについては、こちらでも説明しています
> スポットクーラーって何?エアコンとの違い・使い方・向いている人まで詳しく紹介
「これいいな」と思った冷房機器の説明に「冷風機」と書いてある。
その冷房は、実際はどういうものなのか?
冷風扇なの? スポットクーラーなの??
そんな風に迷った時には、次のポイントを確認してみてくださいね。
チェックポイント | スポットクーラーなら? | 冷風扇なら? | 解説 |
1.排熱ダクトがあるか | (基本的に) ある | ない | (ス)冷やす時に出る熱、を排熱ダクトで排気 |
2.除湿機能があるか | あることが多い | 基本なし | (ス)除湿機能がないモデルもあり |
3.仕様の冷却方式に「冷媒」「R410A」などの記載があるか | ある | ない | (ス)探しづらいところに書いている場合もあり |
4.水や氷を入れるタンクが必要か | 不要 (排水用のタンク付きはあり) | 必要 | (扇)水や氷を入れないと冷えない。定期的な補充が必要 |
5.消費電力(W数)が高めか | 600W以上のことが多い | 50〜100W台が多い | (ス)壁掛けエアコンと同じ仕組みのため電力が必要 |
6.価格帯は? | 2万円以上が多い | 多くは1万円前後 | (ス)構造が複雑なので高価になりやすい |
「スポットクーラー」と書かれていても、排熱ダクトや「冷媒式」といった表示がないものは要注意!
「実は冷風扇だった」なんてことも、たまにあります。
冷風機・冷風扇(気化式冷風機)・スポットクーラーの違いを徹底比較!
それぞれの特徴や使い方の違いはこちら。
これまでの内容を簡単にまとめると、次の通り。
🧊 スポットクーラー:壁掛けエアコンと同じ仕組みで空気を冷やす
🧊 冷風扇:水の気化熱を使って空気を冷やす
🧊 冷風機:「冷房機器全般」を指す呼び名のようなもの
詳しくは、上の「「冷風機」と書いてある時のチェックポイント」をご覧ください。
ここでは、見かけが似ている冷風扇とスポットクーラー。
その違いと見分け方を説明します。
(画像:楽天市場のリンク)
冷風扇とスポットクーラー。仕組みと特徴
冷風扇とスポットクーラーは、どちらも工事不要で使える冷房機器。
部屋全体を冷やすのではなく、部分的に冷やしてくれるもの。
だけど、冷やし方の仕組みは全く違います。

冷風扇は、水や氷の気化熱を利用して、風をひんやりさせるもの。
打ち水と同じ原理で空気を冷やす。
扇風機のような自然な涼しさが気持ちいい。
湿度が上がりやすい特徴もあります。
(画像:楽天市場のリンク)

スポットクーラーは、壁掛けエアコンと同じ仕組みで冷やします。
冷媒ガスで空気を冷やすため、しっかりと冷風を出します。
空気を冷やすときに熱も発生するので、排熱ダクトの設置が必要。
(画像:楽天市場のリンク)
冷風扇 | スポットクーラー |
・工事不要で使える ・風が届く範囲が涼しい ・水や氷の気化熱を利用。 ・湿度が上がりやすい。 | ・工事不要で使える ・部分的に冷やす冷房機器 ・壁掛けエアコンと同じ仕組み。 ・排熱ダクトの設置が必要。 |
冷風扇とスポットクーラーの違いが一目でわかる比較表
冷風扇とスポットクーラーの違いの比較表はこちら。
項目 | 冷風扇 (気化式) | スポットクーラー (冷媒式) |
設置工事 | 不要 | 不要 |
移動 | 可能 | ある程度可能 (排気ダクトが届く範囲) |
冷やす範囲 | 風が届くところ | 風が届くところ |
冷却方式 | 水や氷の気化熱で風を冷やす | 冷媒ガスで空気を冷やす(壁掛けエアコンと同じ) |
涼しさ | 扇風機より涼しい | しっかり冷える (体感温度が下がる) |
排熱 | なし | あり (排熱ダクトが必要) |
除湿機能 | なし (湿度が上がる) | あり (機種による) |
電気代 | 比較的安い | 高め |
水や氷の補充 | 必要 (タンクへの補充) | 不要 |
設置の手軽さ | 置くだけでOK | 排熱ダクトの設置が必要 |
向いている人 | とにかく手軽に涼みたい人 | エアコンの代わりに冷やしたい人 |
注意点・補足 | 加湿されるので、湿度が高いときは、さらに蒸し暑く感じることもある | 排熱対策が必要。 部屋全体は冷やせない |
あなたの希望はどっち?目的別チェック表
ここまで読んで、

で、結局どっちがいいの?
と思ったあなたへ。
🔸 どこで使いたいか
🔸 どう使いたいか
を整理するのがポイント。
ここでは「どこでどう使いたいのか」をチェック。
そのあと(次の項目)で、改めてどっちが向いているか確認してください。
🧊 希望別に細かくチェック!
使いたい目的・環境 | 冷風扇 (気化式) | スポットクーラー (冷媒式) |
部屋全体を冷やしたい | 風が届く範囲のみ | 風が届く範囲とその周辺 |
気温35度の部屋で使いたい | 湿度が上がり、逆に蒸し暑さが増すことも | 冷たいとは言えないが、涼しい風は出る |
電気代をできるだけ抑えたい | 扇風機より高く、スポットクーラーより安い | 高め |
とにかく簡単に設置して使いたい | 氷が必要なモデルは凍らせる必要あり | 置くだけでOK。排熱ダクトの取付が必要 |
狭い範囲だけ涼しくしたい | 風が届く範囲が涼しい | ピンポイントで冷却可能 |
湿度が低く、風があるだけで涼しい | 特に心地よく使える | 「冷風」ではなく「送風」機能だけでOK |
室温が高く、湿度も高い | 蒸し暑く感じる可能性あり | 除湿・冷却どちらもできる |
部屋をしっかり冷やしたい | 風が当たるところだけ涼しい | 部分的には冷やせる |
寝苦しさをなんとかしたい | 湿度が上がると寝苦しい | タイマー機能で調整しやすい |
エアコン代わりになるものが欲しい | 冷房目的には不向き | 工夫次第で冷房効果はあり | 部屋全体は難しい。
🔹 部屋全体を冷やしたい |
冷風扇:風が届く範囲のみ |
スポットクーラー:風が届く範囲とその周辺 |
🔹 気温35度の部屋で使いたい |
冷風扇:湿度が上がり、逆に蒸し暑さが増すことも |
スポットクーラー:冷たいとは言えないが、涼しい風は出る |
🔹 電気代をできるだけ抑えたい |
冷風扇:扇風機よりは高いけど、スポットクーラーより安い |
スポットクーラー:電気代は高め |
🔹 とにかく簡単に設置してすぐ使いたい人に |
冷風扇:置くだけでOK。氷が必要なモデルは、凍らせる必要あり |
スポットクーラー:排熱ダクトの取り付けが必要 |
🔹 湿度が低く、風があるだけで涼しい |
冷風扇:特に心地よく使える |
スポットクーラー:「冷風」ではなく「送風」機能だけでもOK |
🔹 狭い範囲だけ涼しくしたい |
冷風扇:風が当たるところは涼しい |
スポットクーラー:ピンポイントで冷却可能 |
🔹 室温が高く、湿度の高い |
冷風扇:蒸し暑く感じる可能性あり |
スポットクーラー:除湿・冷却どちらもできる |
🔹 部屋をしっかり冷やしたい |
冷風扇:風が当たるところだけ涼しい |
スポットクーラー:部分的には冷やせる |
🔹 寝苦しさをなんとかしたい |
冷風扇:湿度が上がると寝苦しい |
スポットクーラー:除湿と冷風で涼しくできる |
🔹 エアコン代わりになるものが欲しい |
冷風扇:冷房目的には不向き |
スポットクーラー:部屋全体は難しい。工夫次第で冷房効果はアリ |
どちらの冷房機器も、特徴に合った使い方をすれば、とても便利で頼りになるアイテムです。
あなたの使い方には、どちらの方が合っていましたか?
次では、どの冷房機器が合うのかチェック!
まとめ|こんな人には、こっちがおすすめ
こんな人、こんな場面は、こちらがおすすめです。
冷風扇がおすすめ | スポットクーラーがおすすめ |
・湿度が低くカラッとしている ・窓を開けてもOKな気温 ・換気ができる ・扇風機より涼しくしたい ・音が静かな冷房機器が欲しい ・クーラーは、冷えすぎるので苦手 | ・部分的にしっかり冷やしたい ・壁掛けエアコンが付けられない ・除湿もしたい(除湿機能付きアリ) ・冷たい風を浴びたい! |
🧊冷風扇は、水や氷を使い、気化熱を使って涼しい風を出すもの。
そのため、湿度が上がってしまうことが多いです。
気温が高いときだと、蒸し暑く感じることもあり。
逆に、気温が高くても、湿度が低くカラッとしている場合。
ひんやり涼しい風が出て、とても気持ちよく過ごせます。
冷風扇は、こんな場面、こんな人にぴったりです。
・湿度が低くカラッとしている
・窓を開けてもOKな気温で換気ができる
・扇風機でも問題ないけど、もう少しだけ涼しくしたい
・音が静かな冷房機器が欲しい
・クーラーは、冷えすぎるので苦手
🧊スポットクーラーは、壁掛けエアコンのように冷媒を使って空気をしっかり冷やすもの。
ただし、部分的に冷やせますが、部屋全体を冷やすことはできません。
しっかり冷たい風が出るので、冷たい風を浴びたい!という時にぴったりです。
サーキュレーターなどと一緒に使うと、思ったよりも広い範囲を冷やしてくれることも。
スポットクーラーは、こんな場面、こんな人にぴったりです。
・部分的にしっかり冷やしたい
・壁掛けエアコンが付けられないけどクーラーが欲しい
・除湿もしたい(除湿機能付きアリ)
・冷たい風を浴びたい!
スポットクーラーの詳しい説明は、こちらでもしています。
もしも「部屋全体を冷やせる冷房が欲しい」場合は、壁掛けエアコンが最適です。
それ以外では、なかなか難しそう。
窓用クーラー(ウィンドエアコン)なら、ある程度部屋全体を冷やすことができます。
6〜8畳くらいまでなら、部屋全体も冷えたというレビューを見かけます。

スポットクーラーと冷風扇。
それぞれの特徴を確認して、あなたの使い方にピッタリ合った冷房機器を見つけてください。
今年の夏は、涼しく快適に過ごしてくださいね!
今年の夏は、暑さのストレスから解放されよう!
気温30度を超えた暑い日。
やっと家に着いたと思っても、家の中も暑い。
シャワーを浴びてさっぱりしても、すぐ汗だくになる。
冷房を使って、そんな夏から解放されよう!
わが家は古いマンションで壁掛けエアコンを設置できません。
でもスポットクーラーを購入し、快適に涼しく夏が過ごせました。
部屋が暑くて、とにかくツライ。
夏が憂鬱で仕方ない。
そんなストレスに悩んでいる方。
ぜひ冷房機器を使ってみてください。
今年からは、夏も快適に、くつろいで過ごしてください!

\しっかり冷たい風を浴びたい人はコレ/
・ ・ ・ ・ ・
\自然な涼しさが好みの人はコレ/